もう、済んだこと。

あの人は、死にたいって言うことすら許さない人だった。あの人と離れて全人類は病んでいることを知って、そんな様子をひとつも見せずに、一緒に居てくれたあの人の努力やら苦悩やらを思って泣けた。

もっと愚痴ってくれて良かったのに、もっと悪口やら負の感情をぶつけてくれたって良かったのに。そうしなかったあの人の優しさやら思いやりを思った。愛してた、愛していたんだよ。家族になりたいくらい。でももう戻りたくもないし、会いたくもない。でもこれ以上ないくらい、傷付けたくなくて泣かせたくない人だった。